ポータブル電源は防災に必要か?家庭別の判断基準と本当に備えるべき理由
もし今、突然停電したら——あなたの家では何が止まるでしょうか。
照明、冷蔵庫、スマホの充電、Wi-Fi、暖房や調理器具。どれも当たり前のように使っている電気が止まった瞬間、生活は驚くほど不便になります。
災害が多い日本では、こうした停電が数時間から数日に及ぶことも珍しくありません。
その中で注目されているのが「ポータブル電源」です。
でも実際にどれほど役に立つのか、本当に必要なのか迷う人は多いはず。
この記事では、防災士の考え方と実際の停電事例をもとに、家庭ごとに「本当に必要かどうか」を判断できるように、やさしく丁寧に解説します。
まずは結論と判断材料をお伝え|ポータブル電源は防災に必要な場合もある

まず結論
ポータブル電源は、すべての家庭に必ず必要なものではありません。
けれども、もし「長時間の停電に備えたい」「家族の安全を守りたい」と考えているなら、持っておいて損はない防災アイテムです。
特に小さな子どもや高齢者、在宅医療機器を使う家族がいる場合、電気の確保は“命に関わる備え”になります。
一方で、停電の少ない地域や、すでに太陽光発電・車載電源などの代替手段を持っている場合は、無理に購入する必要はありません。
つまり、必要かどうかは「家庭の環境」と「災害リスク」で判断できます。
判断材料:あなたの家庭では必要?
ここでは、実際に判断しやすいように、4つの質問で必要度を整理してみましょう。
① 家族に医療機器を使う人がいますか?
在宅でCPAP(睡眠時無呼吸症候群の装置)や酸素濃縮器、吸引器などを使っている場合、電源が止まると命に関わる危険があります。
そのため、**ポータブル電源は“防災グッズ”ではなく“生命線”**になります。
小型でも良いので、夜間の運転時間をまかなえる容量の電源を確保しておくと安心です。
② あなたの地域では、停電が24時間以上続く可能性がありますか?
大地震や大型台風の被災地域では、電力復旧まで数日かかることもあります。
たとえば2019年の千葉県では、台風によって停電が1週間以上続いた地域もありました。
復旧の見通しが立たない中で、情報収集も冷蔵庫の保存もできない生活は大きなストレスになります。
そんなとき、ポータブル電源がある家庭は、明らかに「安心の質」が違うという声が多く聞かれます。
③ 代わりの電源をすでに持っていますか?
もし太陽光発電の非常用コンセントや、車の給電システムを利用できるなら、ポータブル電源の優先度は少し下がります。
ただし、太陽光は夜間や曇天時には発電できず、車の給電もエンジンをかけっぱなしにする必要があります。
それらの“隙間”を埋める補助電源として、ポータブル電源があるとバランスがとれます。
④ 家族構成や住まいの環境は?
オール電化の住宅、集合住宅の高層階、小さな子どもや高齢者がいる家庭は、停電による影響が大きくなります。
夜の照明がないだけで、子どもが怖がったり、転倒リスクが増えることもあります。
寒い季節には暖房が使えないことで、体調を崩すおそれもあります。
**“あって助かる”だけでなく、“ないと困る”**状況を想定すると、必要性が見えてきます。
家庭別の「必要度チェック」まとめ
| 条件 | 必要度 | コメント |
|---|---|---|
| 医療機器を使用している | ★★★★★ | 命に関わるため必須レベル |
| 停電リスクが高い地域(地震・台風常襲) | ★★★★☆ | 安心のため備えておきたい |
| 乳幼児・高齢者がいる家庭 | ★★★★☆ | 停電時の安全・快適性を確保 |
| 太陽光や車載電源を持つ家庭 | ★★☆☆☆ | 補助電源としてあると安心 |
| 停電が少なく代替電源あり | ★☆☆☆☆ | 必要性は低いがあれば便利 |
ポータブル電源は「高価な便利グッズ」ではなく、**家庭の状況に合わせて選ぶ“安心の保険”**です。
長時間停電の経験がある人ほど、そのありがたみを実感しています。
「停電が来たら、どうやって明かりをつける?」「どうやってスマホを充電する?」
そう考えたときに、少しでも不安を感じるなら、準備しておく価値はあります。
次の章では、実際に停電が起きたとき、ポータブル電源が「どんな場面で役立つのか」「逆にどんなことはできないのか」を具体的に見ていきましょう。
停電時に「できること」と「できないこと」

停電時、ポータブル電源があるとできること
災害時にポータブル電源があると、「明かりをつける」「通信を保つ」「冷蔵を延命させる」など、日常生活の“最低限の安心”を確保できます。
これは単に便利というより、「心の余裕」を守るための力になります。
1. 情報を得る・発信する
スマホやモバイルルーターの充電ができれば、ニュースやSNSで災害情報を確認し、家族や知人とも連絡を取ることができます。
実際の災害時、最も多い不安は「情報がない」こと。
ポータブル電源があるだけで、情報が途切れない安心感があります。
2. 明かりを確保する
夜間の停電で照明があるかないかは、想像以上に大きな差です。
暗闇の中では転倒やけがのリスクも高まり、子どもが怖がることもあります。
LEDランタンや照明器具を数時間点灯させるだけでも、安心感がぐっと違います。
3. 冷蔵庫・電子機器を一時的に動かす
小型のポータブル電源でも、冷蔵庫の稼働を数時間延ばすことができます。
食品の腐敗を防ぎ、薬の保存にも役立ちます。
またノートパソコンやWi-Fiルーターを動かせば、在宅勤務やオンライン授業も最低限は続けられます。
4. 寒暖対策・生活の快適さを保つ
扇風機や電気毛布、小型ヒーターなど、低消費電力の家電なら使用可能です。
特に冬場の停電では、冷え込みによる体調不良を防ぐ意味で有効です。
「小さな電気」が使えるだけで、想像以上に気持ちが落ち着きます。
できないこと・注意が必要なこと
一方で、ポータブル電源にも限界があります。
容量を超えた使い方をすると、安全性や実用性を損なうことがあるため、できないことも理解しておくことが大切です。
1. 長時間の家電稼働は難しい
大容量モデルでも、冷蔵庫を丸一日動かし続けたり、エアコンを長時間運転したりすることはできません。
たとえば1,000Whクラスのポータブル電源でも、消費電力150Wの冷蔵庫を6時間ほどしか動かせません。
「必要な時だけ使う」意識がポイントです。
2. 電子レンジ・ドライヤー・電気ケトルなどは非現実的
これらの家電は一瞬の消費電力が1,000〜1,500Wを超えることが多く、一般的なポータブル電源では負荷が大きすぎます。
出力不足で停止したり、バッテリーを急速に消耗させたりする原因になります。
3. ソーラーパネルの充電は天候に左右される
災害時にソーラーパネルで充電できるのは大きな魅力ですが、曇りや雨の日はほとんど電力が得られません。
晴れの日でもフル充電には数時間〜1日以上かかることがあるため、**「ソーラーだけに頼らない」**備えが必要です。
4. 保管・メンテナンスを怠ると性能が落ちる
長期間放置すると、バッテリーが自然放電して使えなくなることがあります。
半年に一度は充電チェックをし、非常時にすぐ使える状態を保つようにしましょう。
こんな家庭では「あると助かる」
- 停電が多い地域、または風水害・地震リスクが高い地域に住んでいる
- 子どもや高齢者がいて、暗闇や温度変化が心配
- 在宅勤務で通信を維持する必要がある
- 車中泊やキャンプも兼ねて使いたい
逆に「なくても困らない」ケース
- 停電が少なく、過去に長時間の停電経験がない
- 太陽光+蓄電池があり、代替電源が確保できている
- 家族全員が健康で、停電時の不安が少ない
ポータブル電源は「停電中にどこまでの生活を維持したいか」で価値が変わります。
明かりや通信を確保するだけなら小型で十分ですが、家電を動かしたいなら大容量モデルが必要です。
次の章では、実際にどのくらいの容量があれば安心なのか——
「使いたい家電別」に、具体的な目安を紹介します。
ポータブル電源の「容量の目安」と計算のしかた

容量とは?まず基本を理解しよう
ポータブル電源を選ぶとき、まず目にするのが「容量(Wh)」という数字です。
この“Wh(ワットアワー)”は、どれくらいの電力をどのくらいの時間使えるかを表す単位。
たとえば「1000Wh」と書かれていれば、100Wの機器を約10時間動かせる、という計算になります。
ただし実際は変換ロスや気温の影響があるため、理論値の8割程度が実用値と考えるのが現実的です。
実際に使える時間を計算してみよう
使いたい家電の「消費電力(W)」をもとに、次の式でおおよその稼働時間を求められます。
稼働時間(時間)=容量(Wh) × 0.8 ÷ 消費電力(W)
たとえば500Whのポータブル電源で、消費電力50Wの照明を使う場合:
500 × 0.8 ÷ 50 = 約8時間
となり、夜間をしっかり照らせるだけの電力を確保できます。
用途別に見る「おすすめ容量の目安」
停電中にどのレベルまで生活を保ちたいかによって、必要な容量は変わります。
以下の表を目安に、自分の家庭に合う容量を考えてみましょう。
| 用途・目的 | 必要容量の目安 | 使える時間のイメージ |
|---|---|---|
| スマホ・LEDライト・小型ラジオなど最低限の通信・照明 | 200〜400Wh | スマホ20回以上充電/ライト1日点灯 |
| ノートPC・Wi-Fiルーター・小型家電を使いたい | 500〜1000Wh | 仕事・通信を半日〜1日維持 |
| 冷蔵庫・扇風機・炊飯器なども動かしたい | 1000〜1500Wh | 必要な家電を数時間ずつ使用可能 |
| 電気毛布や小型ヒーターなど暖房補助も行いたい | 1500〜2000Wh | 一晩暖を取れるレベル |
| 家族4人が丸1日安心して過ごしたい | 2000Wh〜 | 長期停電でも家電を計画的に運用可能 |
実際の家電ごとの目安
では、どの家電がどれくらい電気を使うのでしょうか。
よく使われる機器の平均消費電力と、1000Whのポータブル電源で使える目安時間をまとめました。
| 家電 | 消費電力(目安) | 稼働時間(1000Whの場合) |
|---|---|---|
| スマートフォン | 10W | 約80回フル充電 |
| LEDランタン | 8W | 約100時間 |
| ノートパソコン | 60W | 約13時間 |
| Wi-Fiルーター | 10W | 約80時間 |
| 冷蔵庫(小型) | 150W | 約5時間(間欠運転含む) |
| 扇風機 | 40W | 約20時間 |
| 電気毛布 | 60W | 約13時間 |
| 炊飯器(小型) | 300W | 約2時間(1〜2回分の炊飯) |
このように、照明や通信機器は少ない電力で長く使えるのに対し、加熱系の家電は電気を多く使うことがわかります。
つまり「何をどのくらい使いたいか」を明確にしておくと、容量の選び方がぐっとシンプルになります。
家族構成別・おすすめ容量の考え方
単身・通信維持中心
- 目安:300〜600Wh
- 理由:スマホ・ノートPC・照明程度の使用で十分
- 持ち運びや収納のしやすさを重視
家族2〜3人・停電が多い地域
- 目安:1000〜1500Wh
- 理由:冷蔵庫や通信機器の同時使用に対応
- ソーラーパネル併用で長期停電にも備えられる
乳幼児・高齢者・医療機器のある家庭
- 目安:1500〜2000Wh以上
- 理由:夜間の暖房・照明・医療機器運転を想定
- 複数の電源を組み合わせるとより安心
CPAP(睡眠時無呼吸症候群)使用者の場合
CPAPは1時間あたり30〜50Wほど電力を消費します。
7時間の睡眠を確保するには、少なくとも300〜400Whの実容量が必要です。
加湿機能を使うタイプではさらに電力を消費するため、600Wh以上を推奨します。
医療用途では、実績のあるブランドを選び、出力波形が安定している「正弦波インバーター」搭載モデルが安心です。
容量を選ぶときは「どんな家電を」「どのくらいの時間」動かしたいのかをイメージすることが大切です。
大きすぎるものを買うと重くて扱いづらくなりますし、小さすぎるといざという時に後悔します。
あなたの家庭のライフスタイルに合わせて、“必要十分な容量”を見極めることが最善の防災です。
安全性・法規・運用の注意

安全性を軽く見ないで
ポータブル電源は便利な防災アイテムですが、「電気をためる機械」である以上、扱い方を誤ると発熱や発火、感電の危険があります。
特に、安価な海外製品や無認証モデルの中には、安全基準を満たしていないものも存在します。
防災目的で購入するなら、信頼できるメーカー・正規販売店から選ぶことが、何よりも大切です。
日本での安全基準と法的な位置づけ
ポータブル電源は、モバイルバッテリーと違い、日本の「電気用品安全法(PSE法)」の対象外とされています。
そのため、PSEマークがなくても販売は可能ですが、逆に言えば品質にばらつきがあるということ。
経済産業省では現在、安全性を確保するためのガイドラインを整理中で、将来的にはより明確な基準が設けられる見込みです。
現状でユーザーができる最も確実な安全対策は、「独自に安全設計を明記しているメーカー」を選ぶこと。
たとえば以下のような表記がある製品は安心感があります。
- 過充電・過放電保護機能
- 温度監視センサー搭載
- ショート(短絡)保護回路
- BMS(バッテリーマネジメントシステム)搭載
- 正弦波インバーター採用(家電との相性が良い)
電池の種類にも注目しよう
ポータブル電源の心臓部である「バッテリーセル」には、大きく2種類あります。
① リチウムイオン電池
軽くてエネルギー密度が高く、小型モデルによく使われます。
ただし熱に弱く、過充電や高温環境での劣化・膨張リスクがあります。
② リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO4)
最近の主流で、防災用途にはこちらが断然おすすめです。
発火リスクが低く、寿命(充放電回数)が約3000回以上と長持ちします。
やや重いのが難点ですが、安全性と耐久性のバランスが優れています。
「家族を守る防災電源」として考えるなら、LiFePO4採用モデルを優先して選ぶのが安心です。
保管と日常のメンテナンス
せっかく準備しても、非常時に使えなければ意味がありません。
以下のポイントを定期的にチェックしておくと、いざという時に安心です。
- 半年に1回は通電テストを行う(ライトや家電を実際につなぐ)
- 残量を50〜70%に保って保管(満充電やゼロ残量は劣化のもと)
- 直射日光・高温多湿を避ける(夏場の車内放置は危険)
- 充電ケーブル・端子部を定期的に確認(ホコリや緩みを除去)
- 使わない期間も完全に放置しない(3〜6か月に一度は充電)
使用時の注意点
災害時の不安や焦りから、慣れない使い方をしてしまうケースもあります。
安全のために、次のような点を意識して使いましょう。
- 濡れた手で操作しない・屋外では防水対応を選ぶ
- 充電中に布などをかけない(放熱できず発熱リスク)
- AC出力の同時使用は定格W数を超えないよう確認
- ソーラーパネル使用時は変換ケーブルを正規品に限定
- 小さな子どもが触れないよう高所や収納箱で管理
バッテリーを「使い捨て」にしない工夫
ポータブル電源は一度買えば長く使えるもの。
キャンプやアウトドア、車中泊、防災訓練などで日常的に使うことで、
「使い方の感覚」と「バッテリーの健康」を保てます。
“非常時だけのもの”にせず、生活の中で少しずつ活用しておくと安心です。
ポータブル電源は、「安全に使いこなしてこそ真価を発揮する道具」です。
防災用として購入する際は、スペックだけでなく、安全性・保管方法・充電習慣まで含めて考えることが大切です。
最後の見出しでは、失敗しない選び方と、家庭に合った容量・タイプを決めるチェックリストを紹介します。
失敗しない“選び方”と購入前のチェックポイント

まず大切なのは「使う目的をはっきりさせること」
ポータブル電源は、防災用・アウトドア用・在宅ワーク用など、さまざまな目的で作られています。
まずは「何のために使いたいのか」を明確にしましょう。
目的がはっきりすれば、容量も出力も自然と決まります。
たとえば、
- 「停電中もスマホと照明を使いたい」なら → 300〜500Whで十分
- 「冷蔵庫や通信機器も動かしたい」なら → 1000Wh前後
- 「家族で安心して一晩過ごしたい」なら → 1500Wh以上
このように、使う機器を具体的にイメージすると、最適なモデルが見えてきます。
チェックリスト:買う前にここを確認
どんなに性能が高くても、「自分の使い方」に合わなければ意味がありません。
購入前に、以下の10項目をチェックしてみましょう。
| チェック項目 | 内容・ポイント |
|---|---|
| ① 容量(Wh) | 家電をどのくらい動かしたいかで決める |
| ② 定格出力(W) | 消費電力の合計を超えないように余裕をもたせる |
| ③ 出力ポート | AC、USB-C、DCなど使用機器に合うか確認 |
| ④ バッテリー種類 | 防災目的ならLiFePO4(リン酸鉄リチウム)が安全 |
| ⑤ 充電方法 | AC・車・ソーラーなど複数対応だと安心 |
| ⑥ 充電速度 | 急速充電対応なら復旧時の再充電もスムーズ |
| ⑦ 重量・持ち運びやすさ | 女性や高齢者でも持てるサイズか確認 |
| ⑧ 安全機能 | BMS・過熱保護・過電流保護が搭載されているか |
| ⑨ 保証期間・サポート体制 | 1年以上保証があるメーカーが望ましい |
| ⑩ 拡張性 | 追加バッテリーやソーラーパネル対応かどうか |
このチェックを一つひとつ確認すれば、「失敗しない買い方」が自然とできます。
家庭別おすすめの選び方
① 単身・ミニマル派
- 容量:300〜600Wh
- 特徴:軽量で収納しやすく、必要最低限の電力を確保
- ポイント:USB-C出力対応モデルが便利
② 夫婦・小さな子どものいる家庭
- 容量:1000〜1500Wh
- 特徴:冷蔵庫や照明、通信を1日動かせる安心感
- ポイント:ソーラーパネル併用で停電が長引いても対応可能
③ 高齢者・医療機器利用者の家庭
- 容量:1500〜2000Wh以上
- 特徴:医療機器や電気毛布を安全に長時間使用可能
- ポイント:正弦波インバーター搭載・長寿命LiFePO4モデルを選ぶ
よくある失敗とその回避策
- 容量が足りなかった → 使いたい家電のW数を事前に調べておく
- 重くて持ち出せなかった → 持ち手やキャスター付きモデルを選ぶ
- 安さで選んで故障 → 保証期間・安全規格を確認してから購入
- 保管中に劣化した → 半年に一度は充電チェックを行う
ポータブル電源が「安心を買う」理由
防災は「不安をなくす準備」でもあります。
ポータブル電源を持っているだけで、「停電しても大丈夫」という心理的な安心感が得られます。
これは単なる電気の問題ではなく、心の安定にもつながります。
実際に使う日が来ないことが一番ですが、備えがあるだけで家族全員の行動が落ち着きます。
向いている人・向いていない人

向いている人
- 災害への備えを家族単位で考えている人
- 小さな子ども、高齢者、医療機器利用者がいる家庭
- 長時間停電の経験がある、またはリスクの高い地域に住む人
向いていない人
- 太陽光+蓄電池など既に代替電源を持っている人
- 停電がほとんどない地域で暮らしている人
- 重量のある機器を持ち運ぶのが難しい人
まとめ:迷ったら「小さく始めてみる」
防災の備えに完璧はありません。
大切なのは、“今できる範囲で備える”ことです。
まずはコンパクトなモデルで使い勝手を確かめ、必要に応じて大容量タイプを検討するのがおすすめです。
災害時に家族を守るのは、最新の技術よりも「事前の準備」と「安心への意識」。
その第一歩として、ポータブル電源はとても心強い相棒になります。
最後に
この記事を通して、「ポータブル電源が防災に本当に必要か」をご家庭ごとに判断できるようになったと思います。
もし「うちにも必要かも」と感じたら、まずは容量・安全性・信頼できるメーカーの3点を意識して探してみてください。
それが、あなたと家族を守る“確かな一歩”になります。
Q&A:ポータブル電源と防災に関するよくある質問

Q1. ポータブル電源と発電機の違いは何ですか?
A. 発電機はガソリンなどの燃料を使って電気を「作る」機械ですが、ポータブル電源はあらかじめ蓄えた電気を「使う」ための機器です。
発電機は長時間の使用に向きますが、屋外での燃料保管や排気ガス対策が必要です。
一方、ポータブル電源は室内でも安全に使え、音も静かで手軽。
防災や家庭用には、まずポータブル電源から始めるのが安心です。
Q2. 防災用として何年くらい使えますか?
A. バッテリーの寿命は電池の種類によります。
リチウムイオン電池タイプは約500〜800回、
リン酸鉄リチウム(LiFePO4)タイプなら約3000回以上の充放電が可能です。
使い方や保管環境によっても差はありますが、
5〜8年ほどは防災用として十分使えると考えてよいでしょう。
Q3. ソーラーパネルを持っていたほうがいいですか?
A. 停電が長引く可能性がある地域では、あると心強いアイテムです。
晴れた日なら数時間で半分程度の充電ができます。
ただし、天候や設置環境に左右されるため、メイン電源ではなく「補助電源」として考えるのが現実的です。
日中に少しずつ充電して、夜間の照明や通信に使う、といった運用が理想です。
Q4. 冬の寒さや夏の暑さで使えなくなりますか?
A. バッテリーは極端な温度に弱い性質があります。
低温では出力が下がり、高温では劣化が早まる傾向があります。
直射日光の下や真冬の屋外に長時間置くのは避けましょう。
室温10〜30℃の範囲で保管し、使う前に少し暖める・冷ますなどして温度を安定させると長持ちします。
Q5. 家庭のコンセントで充電しても電気代は高くなりませんか?
A. 一般的な1000Whのポータブル電源を満充電しても、
電気代は約30円前後(電力単価30円/kWh換算)です。
半年に一度の充電メンテナンスをしても、年間のコストはごくわずか。
「安心を保つための30円」と考えると、非常にコスパの良い備えといえます。
Q6. どこで買うのが安心ですか?
A. 防災用として使うなら、信頼できるメーカーや正規販売店から購入しましょう。
口コミや比較サイトで人気の高いブランドには、
Jackery(ジャクリ)、EcoFlow(エコフロー)、BLUETTI(ブルーティ)、Anker(アンカー)などがあります。
これらのメーカーは安全基準や保証体制がしっかりしており、
サポート対応も早い傾向があります。
Q7. 防災以外でどんな使い道がありますか?
A. キャンプや車中泊、屋外イベント、ベランダ作業など、日常でも活躍します。
また、在宅勤務中の「停電対策電源」として使う人も増えています。
日常生活の中で使い慣れておくと、いざという時に慌てず扱えます。
“防災と日常をつなぐ道具”として考えるのがおすすめです。
Q8. どのくらいの頻度で点検すればいいですか?
A. 半年に一度を目安に、残量・出力・ケーブル接続をチェックしましょう。
特に保管中に放電してしまうことがあるため、残量が30%を切っていたら充電してください。
この習慣をつけることで、バッテリーを長持ちさせられます。
Q9. 使わない時はコンセントに挿したままでいいですか?
A. 基本的にはおすすめしません。
長期間充電しっぱなしにすると、電池の劣化が早まることがあります。
充電が終わったらコンセントを抜き、残量50〜70%ほどで保管するのがベストです。
Q10. 一家に一台、持っておいた方がいいですか?
A. 絶対ではありませんが、「停電が怖い」と感じたことがある人には強くおすすめします。
災害は予測できません。
しかし、事前の備えで“何があっても落ち着いて行動できる”安心は確実に得られます。
ポータブル電源は、そんな安心を家庭に届けてくれる心強い存在です。
